トップメッセージ

最高環境管理統括者
(代表取締役 副社長執行役員)
並木 祐之

頻発する自然災害、たかまる気候危機

世界的に気候変動リスク(大型台風、ハリケーン、森林災害、洪水等)が高まる中、日本の令和2年版環境白書(環境省、2020年6月発行)において、頻発する自然災害をとりあげ、「気候危機」という表現が初めて明記されました。今後、持続可能な社会の実現に向けた要求がますます高まると考えられますが、川崎重工グループは創立以来120年以上にわたって輸送?エネルギー?環境?その他産業用機械関連ビジネスを展開しており、当社グループが培ってきた技術が、この要求に対して大きく貢献できると考えます。

「気候危機」と向きあう

当社グループは、持続可能な社会の実現に向け、計画的に環境経営を推進しています。

〔環境方針〕

当社グループが共有すべき価値観、環境経営活動の原則ならびに構成員一人ひとりの日々の行動に求められる指針を「環境憲章」に定めています。当社グループは地球温暖化の防止、気候変動対策、環境負荷の低減、生物多様性の保全などの環境保全と事業経営を一体化した「環境経営」に取り組んでいます。

〔長期環境ビジョン〕

当社グループは、直面する課題と中長期的な課題に対し、具体的な施策を立案する際の道標として、2017年に将来のあるべき姿である「Kawasaki 地球環境ビジョン2050」を策定しました。この長期環境ビジョンには、3つのFREE(①CO2 FREE:CO2排出ゼロ、②Waste FREE:廃棄物ゼロ、③Harm FREE:有害化学物質ゼロ)を掲げています。

〔3か年中期環境経営計画〕

長期環境ビジョン実現に向け、具体的な取り組み課題を3か年ごとの中期環境経営計画の中に織り込み、活動をおこなっています。第10次環境経営活動基本計画(2019~2021年度)では、特にCO2 FREEに注力した活動を進めています。事業活動でのエネルギー使用において、購入電力の占める割合が高い当社グループは、省エネを中心とした現活動の延長だけではビジョン実現の蓋然性が低いため、太陽光発電による再生可能エネルギーの利用や、水素の燃焼も可能な自社製LNG自家発電設備による低炭素エネルギーの利用など、よりクリーンなエネルギーへの転換にも取り組んでいます。
事業活動におけるCO2排出量削減はもちろんですが、製品使用時の削減も推進しています。本報告書では、今回あらたにグリーン?バリューチェーンとして、当社製品のライフサイクルにおけるエネルギー資源、製品、CO2排出等の環境負荷の関係性を示しました。当社製品のライフサイクル全体では、使用時に排出するCO2の割合が大きいため、2014年に導入した環境性能に特に優れた製品を「Kawasakiグリーン製品」として評価?登録する制度を推進し、水素活用も踏まえた、より低炭素な、より高効率な製品の提供に努めていきます。
なお、水素活用については、2019年に世界初となる液化水素運搬船の進水式を、2020年は国内メーカー初となる水素液化機の販売を開始するなど、水素社会の普及に向けた貢献を続けています。

〔TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に沿った情報開示〕

具体的な取り組みを進める一方で、2019年9月に「TCFD提言」への賛同署名をおこないました。当社の事業における気候変動に係るリスクと機会の開示等ステークホルダーの皆様への情報開示をより充実させていきます。

2019年度の活動状況

第10次環境経営活動基本計画(2019~2021年度)の初年度にあたる2019年度の計画は、順調に遂行することができました。引き続き、すべての生産拠点で構築したISO等環境マネジメントシステムのもと、2020年度の活動を推進していきます。

環境報告書2020の発行

当社グループは、環境に調和した事業活動と地球環境に配慮した自社製品?サービスを通じて、地球環境の保全?向上に貢献し、持続可能な社会の実現に向けて関係各所と協働してまいります。読者の皆様におかれましては、この報告書を通じて、当社グループの環境経営へのご理解を深めていただければ幸いです。


2020年8月



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